指輪も長年使い続けていると、キズが付いたり磨り減ったりしてきますが、そんな時には研磨剤を使って磨き上げる鏡面仕上げを施します。
しかし、無地の指輪には良いのですが、模様の入っている指輪は中途半端な状態になってしまい向きません。
購入した宝飾店にお願いしても、新品時の状態に直す事は無理で鏡面仕上げになりますと言われる事が殆どです。
毎日していて特に思い入れの深い結婚指輪等も、最初の輝きが無くなってしまった状態でしている方も多いと思いますが、指輪を製作した時と同じ工程で彫り直しする技術が有れば、新品時の状態にする事は可能です。
画像は長い間使い続けて模様が不鮮明になった指輪を、彫り直しをする事によって新品時の輝きに蘇らせた状態です。
本当は同じ工程での加工が理想ですが、一つだけ無理な部分が有ります。
両サイドの連続した玉状のミルの部分に注目して下さい。
このミルを打つ為の溝の部分を製作時には切削マシンで入れています。
手彫りで入れるよりもブレの無い線が入り、模様全体が引き締まった凛とした感じに仕上がります。
しかし、切削マシン加工は指輪の側面と底面が直角になっていないと、加工時にぶれてしまい、正確な線を入れる事が出来ません。
その為に、彫り直し加工は全て手彫りでの作業となります。
全て手彫りでの彫り直し加工後の指輪です。
如何でしょうか?
ぶつけた跡等を消してから、前の模様に沿って忠実に彫り直しました。
新規に彫るのと比べると、はるかに難しい作業です。
長年使い続けても新品時の輝きを蘇らせ、
親から子へ受け継がれるような本物の指輪。
それがTeboriの目指す指輪です。