5月 エメラルド Emerald



 新緑の緑にちなんで5月の誕生石になっているエメラルドは、古代ローマ時代には、じっと見つめていると新鮮な視力がよみがえる石とされていました。

 優秀なエメラルドは、多少離れて見ても、輝きが他の宝石とくらべものにならぬほど強いため、石そのものが大きく見えて見栄えのするものです。

 エメラルドの理想の色合いは、輝きの強い生き生きとした濃緑色ですが、全体的に色合いが濃くてむらがなく、明るさがあれば、多少疵のたぐいがあってもよしとされます。

 天然エメラルドは石中の空間に、三相包含物といって液体ガスや小さな四角、矩形、ダイヤモンド形の結晶が存在しています。したがってまったくの疵なしというのはきわめてまれです。またほかに黒色や褐色の点、白い藻が多少はあり、目立たぬ程度のものなら天然石の特徴として愛されるべきものです。

 しかし、はっきりと目立つものはやはり短所で、この兼ね合いがまことにデリケートです。ステップ・カットにされるものが多く、長角、または四角のステップ・カットのことを俗にエメラルド・カットというくらいです。

 硬度は8で翡翠よりやや硬いのですが、いくぶんもろい性質があり、炎に合うと曇ったり、急激に高熱を加えると割れることがあります。



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