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今日では何をさして彫金と言うのかわかりませんが、彫金制作技術の一部である錺職の作業をもって彫金と呼び、それが彫金の全てであるかの如く誤解され、錯覚をまねいているのが実情です。
彫金は、その昔金彫〔かねほり〕と呼ばれていた時代がありました。
彫金と呼ばれるようになったのは、明治二十一年に勅令によって官制が公布され、上野公園内旧寛永寺寺坊覚成院・等覚院の
跡地に校舎の建築が完成し、十月に東京美術学校が創設され、翌年二月に開校した頃からです。
当初は日本画・木彫の教科がまず設置されましたが、約一年後に金工・漆工の二科が増設されました。
そしてこの頃に名称の点で金彫か彫金かの論議がなされ、結論として彫金と読んだ方が軟らかくしかも語呂がよいという学校内の多数意見が出された事で、今までの読み方を天地して決定したと聞いています。
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